手を出してはダメ!?古代コインの価値が下がる、NGCの「ネガティブコメント」について
- 忠司 吉田
- 2023年11月18日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年12月23日

NGCで古代コインを鑑定に出す際に付けられる「コメント」についてお話しします。
NGCが鑑定したコインにはこの「コメント」と呼ばれているものが付く場合があります。
このコメントには
◯良いコメント(ポジティブコメント)もあれば
✕悪いコメント(ネガティブコメント)があります。
当然良いコメントですとコインの価値も上がり、
悪いコメントですとコインの価値は下がってしまいます。
しかし、ネガティブコメントがついているからと言って絶対に買ってはいけないということでもありません。
例えば非常に希少なコインですと、傷やマークなどがついているコインしか現存しないものもあります。
そのような場合はやむなくネガティブコメント付きのコインを購入するしかないですね。
ただ、当然このネガティブコメントは付いていないほうが良いです。
例えば、同じ種類/同じグレード/同じ見た目のコインがあったとします。
その場合確実にネガティブコメントが付いていないコインの方が高値になりますし、価値もあります。
逆にポジティブコメントがついているものは更に価値があがります。
それではネガティブコメントとポジティブコメントにはどのようなものがあるのか紹介していきます。
このコメントがネガティブなものなのか、ポジティブなものなのかを判断するには、
そのコメントがどのような意味を持つのかを理解する必要があるため、
難易度は少々高いです。
コメント付きのコインに出会い、
その意味が不明な場合はお問い合わせいただければその意味を解説いたします。
〈ネガティブコメントの例〉
・Scratches=傷・掻き傷/狭いけど深い
・Scuff=傷・擦り傷/広いけど浅い
・Flan flaw=コインの地金に何らかの欠格があるもの。例えば割れや凹みなど。
・Clipped=当時、コインの端などを少しだけ切り取り、それを集めてコインを作ったり、
インゴットを作ったりしていました。
そのように端を切り取られたコインに付きます。
・Countermark/Countermarks=コインを識別するために印がついているもの。
このカウンターマークをつける意味は色々あったと言われておりますが、
例えば流通が終了したコインの印をつけるためや、
他国の通貨を自国で流通させる際に印をつけていたと言われております。
Marksなどと表記される場合もあります
〈ポジティブコメントの例〉
・Fine Style=NGCの基準で他のコインと比べて特に魅力的なスタイル(型やデザインやトーンなど様々な要素があります)であると認定されたものに付きます
・Full crest=これはアッティカアテナなフクロウ銀貨など、
ヘルメットにたてがみがついているものなどにつくコメントで、
このたてがみの部分がコインに収まり切っている(見切れていない)場合に
つくコメントです。
古代コインにはこのような要素もあります。
これは裸で買う際も同じで、傷やマークに気をつける必要があります。
グレードだけではなく、このようなコメントにも是非ご注目ください。





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