【重要】古代コイン NGC鑑定グレードの見方・見るべき5つのポイント
- 忠司 吉田
- 2024年4月20日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年12月23日

古代コインの鑑定を行っている第三者機関の中で最もポピュラーで信頼性がある機関は
NGC(Numismatic Guaranty Company)です。
本日はこのNGCが鑑定した古代コインの評価基準と見るべきポイントも解説していきます。
大きく分けて5つのポイントがあります。
①保存状態/★付きコイン
②打刻(Strike)
③表面(Surface)
④コメント
⑤その他
初心者の方は①の評価を重要視する方が多いですが、
②〜⑤の評価も①と同等の重要性があり、古代コインを評価する上でかなり重要な
要素になっております。
また、なんとなく「MSよりMS★の方が評価が高い」や「Strikeは打刻で、Surfaceは表面」と理解していても、それぞれどのような観点で評価されているのかを理解していない方も
多いのではないかと思います。
それでは各ポイントを解説していきます。
①保存状態/★付きコイン

このコインを例にあげますと、状態はCh XF(Choice extremely fine)です。
この保存状態というのは、流通度・摩耗度などを示しており、
流通や経年の影響をどれだけ受けているかになります。
下記は、あくまで基準のひとつに過ぎませんが古代コインのChXFなどの評価が、
他の70段階のシェルドングレーディングと比較した表になります。
(引用してきた画像で申し訳ございません・・。)




また、この保存状態の評価の横に、
稀に「★」マークが付くことがあります。
これは「スター」と呼ばれている評価で、コインの保存状態とは独立した評価で、
見た目の魅力があるものに与えられます。
英語では"eye appeal"とも言われており、
視覚的に魅了するかどうかをNGCの鑑定士が色合い、光沢、デザインなどを
見て判断します。
この★付きのコインも非常に貴重で重宝されるものです。
②打刻(Strike)、③表面(Surface)

打刻と表面に関しては5点満点で評価されております。
この打刻と表面も非常に重要な評価で、コインの価格を左右する要素でもあります。
当然、5点の満点評価のコインが理想です。
ACMでは打刻・表面ともに5点満点のコインを「ダブル5(ダブルファイブ)」と呼ばせていただいております。
オークションレコードなどもご覧いただきますと、
例えばMSで打刻5と表面4の合計9点のコインと、
MSで打刻5と表面4の合計10点のコインとでは平均落札価格に大きな開きがあることが伺えるかと思います。
それだけこの打刻と表面の状態も重要です。
尚、打刻/表面のそれぞれの1点は評価の20%の割合を示しています。
つまり、5点満点であれば完璧という意味ではなく、
上位20%の評価であるということになります。
これがどのような基準で評価されているかと言いますと、
②打刻(strike)に関しては:
・打刻時の型(英語:Dies)が劣化していないか
・中心に打てているか
・力強くしっかりと打てているか
・打刻にるヒビなどがないか
などが考慮されています。
③表面(surface)に関しては:
・表面の光沢
・腐食
・付着物
・クリーニングの状態
など、全体的な表面の状態が考慮されます。
④コメント
次にコメントについてです。
NGCが鑑定したコインにはこの「コメント」と呼ばれているものが付く場合があります。
このコメントには
◯良いコメント(ポジティブコメント)もあれば
✕悪いコメント(ネガティブコメント)があります。
当然良いコメントですとコインの価値も上がり、
悪いコメントですとコインの価値は下がってしまいます。
コメントについては以前Coinpediaでもご紹介しているので、詳しくは過去の記事をご覧ください。
⑤その他
その他にも著名人のコレクションであったか、や過去にどのようなオークションに出品されていたかが記載されている場合があります。
コレクション名/オークション履歴についても過去の記事でご紹介しているので、
ご参照ください。
以上、NGC鑑定の古代コインの評価の見方・見るべき5つのポイントでした。



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