NGC Ch XF 5/5 5/5 Claudius II, AD 268–270 EGYPT, ALEXANDRIA BI Tetradrachm
 
こちらのコインは、第三者鑑定機関である米国のNGC社によって鑑定されているものになりますので、贋作の心配はありません。
商品の状態はCh XF（Choice Extremely Fine）で、
打刻5点、
表面状態5点。
Strike（打刻）・Surface（表面状態）ともに満点の「ダブル5」を獲得しており、古代エジプト鋳造銅貨としては極めて優れた保存状態を誇る一枚です。
また、傷やカウンターマーク、欠けなどのマイナス評価も一切なく、当時の鋳造特徴が非常に明瞭に残っています。
表面にはクラウディウス2世ゴティクス（Claudius II Gothicus）の肖像、裏面には月桂冠をくわえた鷲（イーグル）の姿が刻印されています。
鷲はローマ皇帝の権威と神聖性を象徴する伝統的なモチーフであり、特にアレクサンドリア造幣局では皇帝の神格化を示す意匠として頻繁に用いられました。
このデザインは、クラウディウス2世の死後すぐに神格化（Divus）されたことを示唆しており、当時の宗教的・政治的背景を映し出しています。
クラウディウス2世は「ゴート族に勝利した皇帝」として知られ、短い治世ながらも帝国の防衛と統一に大きく貢献しました。
このコインが鋳造された治世3年（AD 270）は、彼が病没した年にあたり、アレクサンドリアにおける追悼発行とされる説もあります。
アレクサンドリア発行のテトラドラクマは、ローマ帝国の貨幣制度の中でも特に地方色豊かで、エジプト独自の伝統とローマ的権威が融合した魅力的なシリーズです。
本品はその中でも最終期の発行に属し、歴史的にも重要な位置を占める希少な一枚です。
 
〈NGC鑑定番号〉
3819672-029
https://www.ngccoin.com/certlookup/3819672-029/NGCAncients/